2015年も大詰めです。
今年もイベントでお会いできたみなさま、本やバッグをみていただいたみなさま、ありがとうございます!
2016年もどうぞよろしくお願いします。
2015年は、イベントに参加するだけではなくて、小さなイベントを開催できたり、あとはソウルのアートブックフェアに行けたことが、いつもにも増して楽しく、大きなできごとでした。
また、夏に3週間のアラスカ旅を敢行、124ページの本を一気に描いたのも楽しかった。
たまに、描くために旅行に行ったりするんですかと聞かれますが、そんなことはありません。
ネタをみつけてしまうのは、業みたいなもので、それは24時間営業なかんじです。
旅に出たからといって、そのときは本にするようなかんじじゃないときもあるし(旅は旅で全然楽しくても、です)、一部だけでは本にならないし、そういうときは、いくつかの小ネタを脳内ハードディスクに置いておいて、他の本のエピソードに使うこともあるし、でなければずっと熟成させておきます。
他のどのネタも同じです。
そういうネタは単発では全然おもしろくなくて、使いどころのみが重要なので、2〜40年くらい熟成してるものもいっぱいあります。
旅の途中は、一人旅のときはもちろん日記は書くし、なんとなくこういう本にしたいなーなんて雰囲気があたまに生まれて来たら、どんな本にしたいかな、なんて考えるのは楽しみのひとつですが、日記やメモは、友人と一緒だと書かないときもあります(だって、しゃべったりしてるほうが楽しいし)。
でも、どちらにしろ、写真は脳内メモに紐づいたアイコンとして撮りまくります。
あとで写真をみたときに、そのときの風景が動画で再生されるかんじです。
===
今回のアラスカ旅の場合は、期間の長いひとり旅だったせいもあって、軽いメモ的な旅日記みたいにしたいかなという気持ちは最初からちょっとはありました。
わたしの他の旅本は、何月何日に何をしたっていう時系列の本はありませんので、そういうのもいいかなと思って。
でも、やっぱり何か1冊の本を貫くテーマみたいな、「デザイン」(ブックデザインも、みためのデザインも)がほしいな〜と思っていたら、あまり知らずに行ってたんですが、アラスカってすんごいエスニシティが豊かで(もちろん、ネイティブのエスキモーや、ケチカンなど東南部の日系移民のことは調べていて、それらが知りたくて行ったのもひとつですが)、思わぬところでエスニックフード(アメリカンも含む)とその場所のとりあわせがおもしろいことが多くて、これでいけるかも、と思えたのが、旅の1/3くらいのところ。
それでも、1冊にまとめられるかどうかは全然わかりません。
でも、アンカレッジで、全然知らずに、なんとアメリカいち(!)エスニシティの豊かな(新たな移民がすっごく多い)エリアに数日滞在したことと、北極海の町(アメリカ最北)バローで、あるものを食べたとき(ぜひ本をご覧下さい〜〜^^)、これはいける、と確信したのでした。
旅の終わりごろは、だいたいの1冊の流れとラフができていました。
もちろん、旅のはじまりのシアトルで、これもたまたまですが、アジア系移民のミュージアムの「ブルース・リー」ウオーキングツアーに参加したところ、これがすっごくおもしろかったこと(ガイドさんがすばらしかった)、他にも日系移民の話を少しだけだけど見たこと、それらがそのあとに、少しずつつながっていくかんじ、それが自分のなかで、三つ編みのようにからまってまとまっていくかんじが、快適だった。
そして、リラックスしたベイエリアで終わりを締められたのも心地よかった。
===
すごく若いころ(仕事をはじめてまだ2年くらいだったか)、毎月海外旅行をしてルポを16ページ描くという仕事を1年くらいしていました。
ルポじたいは自由にやらせてもらっていて、行き先は指定があったんですが、行ってみればどこもおもしろくて、描くのも楽しかったです。
ほんとは一人旅にしたかったけど、始めの一度だけライターさんと一緒で、ふだん行かないところに行くのもありだな〜と思えたり、雑誌のファッションページの撮影(モーリシャス)に一緒についていったりしたときもおもしろかったな。。
そのあとは、そのときに感じたいろいろなことを自分なりに考えて、取材費をもらっているというのがなじめない気持ちを整理して、それ以来、旅とネタ探しの取材は自分でお金を出してするようにしています。何を書くのかを選ぶのも必ず自分。
それは他のことも同じで、「レポート」の仕事ならお金いただいてレポートしますが、「エッセイ」はお金(取材費)をもらっちゃうと描けない(原稿料としてお金をいただくクオリティにするために、取材費をもらわないほうが自分にとって楽であるってかんじ)。
それは、他のかたはわからないんですが、わたしにとってはとても大きいことです。
なにか食べるときとか、すんごい悩むじゃないですか、その悩み方が真剣じゃなくなるのが自分にとってはだめで。。。
あ、でも、むかし、フィルム代と現像代はいくらでも出すって言ってもらったときは助かりました(初めてニューヨークに行ったとき、カリフラワーズトークに描いたやつ)。
そのころ、わたしのキャラが「これはいいよね」って言っているというように広告を作るという案件があったのもしんどくて、それで、重ねて打ちのめされてしまいました。
ほんとにいいと思ってるなら問題ないけど、いいと思ってないことをいいと書くのは、ふだんの読者を裏切ることになるので、そのような要求が強い広告の仕事をやめたりしました。
むかしやってたイラストエッセイの仕事でも、たまに映画の宣伝のかたから、どうしてもこれを入れてほしいと言われることがあって、ちらりと描いたこともあったんですが、単行本になるときは自分的にどうしてもだめで、修正しています。
それはまあ、「こだわり」っていうのとは違うような気がしますが、とにかく、自分がどうしてもいやなのでしかたないです。
===
さて、アラスカ本。
帰国してからは、5日くらいでラフを書いて、どんどん写真を貼っていく作業をまずして、そこからネタを詳しく書いていきましたら、当初70ページくらいで収まるかな〜と思っていたのが、どんどん膨らんで。。。。124ページでも、じつは語れてないところがたくさんあります。
(よければお読みになったあと、もし、気になったところがあればイベントなどで聞いてくだされば、語ります!^^:あとは、いずれ別の本に登場するかも)
写真配置とデータの下準備をしてから、下書きに入り仕上げまでの作業は約1週間、入稿データ作りに約2日。
あのときは、どうしても9月の東京アートブックフェアに間に合わせたかったので、途中からなんかヘンな汁が脳内に分泌されてました(汗)気がしますが、気合いがのってるときって楽しいんですよね。
===
2016年は、企画がもしかして動いてくれたら嬉しいな。。。という、未確定案件がいくつかあるのと、それとは別に、『パンツのゆくえ』の第二弾を描きたいと思ってます!(宣言しておく)
あ、それから、ずっと在庫切れになっていた、漢字の黒犬バッグ(リネン)を再生産することになりました。
年明け、1月中旬くらいにはサイトにアップできると思います。
1件、お取り扱いが始まることになったので、これをきっかけに数量作ってしまおうと思います。
・MONMON BOOKSとBAGS、そしてブローチの紹介&通販サイトはこちら
・漢字バッグの載っている旧BAGSサイト(サイトとしては生きてます)はこちら
どうぞよろしくお願いしまーす!
==============
以下は2015年のイベントまとめ
・4/25〜5/3『米粉LOVERSのレシピブック』イラストとマルシェバッグ展
・5/4(月祝)文学フリマ
・5/5(火祝)コミティア
・5/17(日)関西コミティア
・8/30(日)コミティア
・9/20,21(日月)TOKYO ART BOOK FAIR
・9/30-10/11 米粉ブック原画とトート展
・10/4(日)関西コミティア
・10/24,25(土日)ZINE DAY OSAKA(主催も)
・11/7,8(土日)ソウル(韓国)アートブックフェア
7TH UNLIMITED EDITION - SEOUL ART BOOK FAIR 2015
・11/15(日)コミティア
・11/23(月/祝)文学フリマ東京
今年もイベントでお会いできたみなさま、本やバッグをみていただいたみなさま、ありがとうございます!
2016年もどうぞよろしくお願いします。
2015年は、イベントに参加するだけではなくて、小さなイベントを開催できたり、あとはソウルのアートブックフェアに行けたことが、いつもにも増して楽しく、大きなできごとでした。
また、夏に3週間のアラスカ旅を敢行、124ページの本を一気に描いたのも楽しかった。
たまに、描くために旅行に行ったりするんですかと聞かれますが、そんなことはありません。
ネタをみつけてしまうのは、業みたいなもので、それは24時間営業なかんじです。
旅に出たからといって、そのときは本にするようなかんじじゃないときもあるし(旅は旅で全然楽しくても、です)、一部だけでは本にならないし、そういうときは、いくつかの小ネタを脳内ハードディスクに置いておいて、他の本のエピソードに使うこともあるし、でなければずっと熟成させておきます。
他のどのネタも同じです。
そういうネタは単発では全然おもしろくなくて、使いどころのみが重要なので、2〜40年くらい熟成してるものもいっぱいあります。
旅の途中は、一人旅のときはもちろん日記は書くし、なんとなくこういう本にしたいなーなんて雰囲気があたまに生まれて来たら、どんな本にしたいかな、なんて考えるのは楽しみのひとつですが、日記やメモは、友人と一緒だと書かないときもあります(だって、しゃべったりしてるほうが楽しいし)。
でも、どちらにしろ、写真は脳内メモに紐づいたアイコンとして撮りまくります。
あとで写真をみたときに、そのときの風景が動画で再生されるかんじです。
===
今回のアラスカ旅の場合は、期間の長いひとり旅だったせいもあって、軽いメモ的な旅日記みたいにしたいかなという気持ちは最初からちょっとはありました。
わたしの他の旅本は、何月何日に何をしたっていう時系列の本はありませんので、そういうのもいいかなと思って。
でも、やっぱり何か1冊の本を貫くテーマみたいな、「デザイン」(ブックデザインも、みためのデザインも)がほしいな〜と思っていたら、あまり知らずに行ってたんですが、アラスカってすんごいエスニシティが豊かで(もちろん、ネイティブのエスキモーや、ケチカンなど東南部の日系移民のことは調べていて、それらが知りたくて行ったのもひとつですが)、思わぬところでエスニックフード(アメリカンも含む)とその場所のとりあわせがおもしろいことが多くて、これでいけるかも、と思えたのが、旅の1/3くらいのところ。
それでも、1冊にまとめられるかどうかは全然わかりません。
でも、アンカレッジで、全然知らずに、なんとアメリカいち(!)エスニシティの豊かな(新たな移民がすっごく多い)エリアに数日滞在したことと、北極海の町(アメリカ最北)バローで、あるものを食べたとき(ぜひ本をご覧下さい〜〜^^)、これはいける、と確信したのでした。
旅の終わりごろは、だいたいの1冊の流れとラフができていました。
もちろん、旅のはじまりのシアトルで、これもたまたまですが、アジア系移民のミュージアムの「ブルース・リー」ウオーキングツアーに参加したところ、これがすっごくおもしろかったこと(ガイドさんがすばらしかった)、他にも日系移民の話を少しだけだけど見たこと、それらがそのあとに、少しずつつながっていくかんじ、それが自分のなかで、三つ編みのようにからまってまとまっていくかんじが、快適だった。
そして、リラックスしたベイエリアで終わりを締められたのも心地よかった。
===
すごく若いころ(仕事をはじめてまだ2年くらいだったか)、毎月海外旅行をしてルポを16ページ描くという仕事を1年くらいしていました。
ルポじたいは自由にやらせてもらっていて、行き先は指定があったんですが、行ってみればどこもおもしろくて、描くのも楽しかったです。
ほんとは一人旅にしたかったけど、始めの一度だけライターさんと一緒で、ふだん行かないところに行くのもありだな〜と思えたり、雑誌のファッションページの撮影(モーリシャス)に一緒についていったりしたときもおもしろかったな。。
そのあとは、そのときに感じたいろいろなことを自分なりに考えて、取材費をもらっているというのがなじめない気持ちを整理して、それ以来、旅とネタ探しの取材は自分でお金を出してするようにしています。何を書くのかを選ぶのも必ず自分。
それは他のことも同じで、「レポート」の仕事ならお金いただいてレポートしますが、「エッセイ」はお金(取材費)をもらっちゃうと描けない(原稿料としてお金をいただくクオリティにするために、取材費をもらわないほうが自分にとって楽であるってかんじ)。
それは、他のかたはわからないんですが、わたしにとってはとても大きいことです。
なにか食べるときとか、すんごい悩むじゃないですか、その悩み方が真剣じゃなくなるのが自分にとってはだめで。。。
あ、でも、むかし、フィルム代と現像代はいくらでも出すって言ってもらったときは助かりました(初めてニューヨークに行ったとき、カリフラワーズトークに描いたやつ)。
そのころ、わたしのキャラが「これはいいよね」って言っているというように広告を作るという案件があったのもしんどくて、それで、重ねて打ちのめされてしまいました。
ほんとにいいと思ってるなら問題ないけど、いいと思ってないことをいいと書くのは、ふだんの読者を裏切ることになるので、そのような要求が強い広告の仕事をやめたりしました。
むかしやってたイラストエッセイの仕事でも、たまに映画の宣伝のかたから、どうしてもこれを入れてほしいと言われることがあって、ちらりと描いたこともあったんですが、単行本になるときは自分的にどうしてもだめで、修正しています。
それはまあ、「こだわり」っていうのとは違うような気がしますが、とにかく、自分がどうしてもいやなのでしかたないです。
===
さて、アラスカ本。
帰国してからは、5日くらいでラフを書いて、どんどん写真を貼っていく作業をまずして、そこからネタを詳しく書いていきましたら、当初70ページくらいで収まるかな〜と思っていたのが、どんどん膨らんで。。。。124ページでも、じつは語れてないところがたくさんあります。
(よければお読みになったあと、もし、気になったところがあればイベントなどで聞いてくだされば、語ります!^^:あとは、いずれ別の本に登場するかも)
写真配置とデータの下準備をしてから、下書きに入り仕上げまでの作業は約1週間、入稿データ作りに約2日。
あのときは、どうしても9月の東京アートブックフェアに間に合わせたかったので、途中からなんかヘンな汁が脳内に分泌されてました(汗)気がしますが、気合いがのってるときって楽しいんですよね。
===
2016年は、企画がもしかして動いてくれたら嬉しいな。。。という、未確定案件がいくつかあるのと、それとは別に、『パンツのゆくえ』の第二弾を描きたいと思ってます!(宣言しておく)
あ、それから、ずっと在庫切れになっていた、漢字の黒犬バッグ(リネン)を再生産することになりました。
年明け、1月中旬くらいにはサイトにアップできると思います。
1件、お取り扱いが始まることになったので、これをきっかけに数量作ってしまおうと思います。
・MONMON BOOKSとBAGS、そしてブローチの紹介&通販サイトはこちら
・漢字バッグの載っている旧BAGSサイト(サイトとしては生きてます)はこちら
どうぞよろしくお願いしまーす!
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以下は2015年のイベントまとめ
・4/25〜5/3『米粉LOVERSのレシピブック』イラストとマルシェバッグ展
・5/4(月祝)文学フリマ
・5/5(火祝)コミティア
・5/17(日)関西コミティア
・8/30(日)コミティア
・9/20,21(日月)TOKYO ART BOOK FAIR
・9/30-10/11 米粉ブック原画とトート展
・10/4(日)関西コミティア
・10/24,25(土日)ZINE DAY OSAKA(主催も)
・11/7,8(土日)ソウル(韓国)アートブックフェア
7TH UNLIMITED EDITION - SEOUL ART BOOK FAIR 2015
・11/15(日)コミティア
・11/23(月/祝)文学フリマ東京
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